「けさも軍隊の夢を見たよ。」と、とりとめもない断片的な夢のくだりを話す。 皆が整列を終わっているのに巻脚胖(ゲートル)が巻けない、巻き終われば今度は自分の銃が見つからないといったイライラ場面から、猛訓練を受けた久留米の予備士官学校を訪れて懐かしがったり、戦場だったところにまた行かねばならなくなったりという具合だが、夢のこととて現実ばなれしていることはいうまでもない。