この作品は、戦陣の断章の著者塚本氏が同書とは別に 正確な日時や場所などの記憶を記録して復員後に執筆した小冊子です。 前線の兵士が、そして将校が如何にして戦ったのか? 自分は文章から伝わる臨場感に思わず圧倒されてしまった。 戦史叢書に記された作戦を更に深く考察できる物語である。 そして本作戦は、十八年十二月十九日の朝日新聞でも「敵ニューブリテン島に上陸」と報じられている。 日本側ではマーカス岬、米側ではアラウエ と呼ばれている。
「戦争とは、なんと残酷で空しきものか 個人的にはなんの恨みもない者同志の殺戮、国敗れて山河ありといえども 命により戦い、若くして散華した多くの戦友は、再び還り来ず 合掌」